ちゃんこ鍋といえば出汁が命です。ただ、出汁に使えないNG食材があるため、縁起担ぎの意味でも利用は避けましょう。ちゃんこ鍋のレシピは数多くあり、塩や醤油、味噌などで出汁の種類もさまざまです。出汁がメインになる鍋なので、具材はもちろん出汁にもこだわり、美味しいちゃんこ鍋を作ってみてください。
ちゃんこ鍋にはNGな出汁がある?
ちゃんこ鍋は力士が作る料理の定番ですが、中には使うのがNGな出汁があります。なぜNGな出汁があるかといえば、力士が両手を地面につけるのは負けになるため、4つ足の獣を使ってはいけないとの風習があるからです。
そのため、出汁にはよく鶏肉が使われ、豚肉や牛肉などは使われません。ただし、具材に入れるのはOKなので、あくまでも出汁に使ってはいけないだけのことが多くなっています。
ちゃんこ鍋にはチーズやケチャップが使われることも!
ちゃんこ鍋は、明治の後半から始まった風習で、出羽海部屋が始まりとされています。引退した力士が料理屋で作り、一般向けにも提供したことで一気に広まりました。昨今では外国人力士が多いことから、塩や味噌だけでなくチーズやケチャップなどもよく使われており、自由度が高まっていることも特徴です。
相撲部屋ごとに異なる出汁の種類
ちゃんこ鍋に使われる出汁は、実は相撲部屋ごとに異なります。たとえば、玉ノ井部屋ではさっぱりとした塩にんにく風味、宮城野部屋ではかつお節と昆布のあっさり風味、高砂部屋では鶏ガラのソップ炊き風味、時津風部屋では鶏の風味を生かした塩味ベースなどです。ちゃんこ鍋にさまざまな味や風味があるのは、相撲部屋ごとの特徴も影響しています。
塩出汁の出汁を使ったちゃんこ鍋レシピ3選
ちゃんこ鍋といえば、塩出汁ベースというご家庭も多いでしょう。以下に、塩出汁ベースのちゃんこ鍋のレシピを3つご紹介します。出汁に使う食材など、それぞれの違いをみていきましょう。
基本の塩ちゃんこ鍋
基本の塩ちゃんこ鍋では、出汁に水や酒、みりん、塩、鶏がらスープの素などが使われ、同時に出汁を出す方法として、鶏ひき肉なども使われるのが特徴です。出汁の味わいを生かすために、キャベツやもやし、水菜などシンプルな具材を使っています。
作り方は、まずキャベツをざく切りにし、水菜を4~5cm長さに切ります。ボールに鶏ガラスープとひき肉などを入れて鶏つみれを作りましょう。鶏ガラスープと出汁の材料を入れて火にかけ、つみれを浮かべます。最後に野菜を入れて煮れば完成です。
ガラスープの素で塩ちゃんこ
鶏がらスープの素を使うタイプでは、塩だけでなく薄口醤油を入れるレシピもあります。出汁ににんにくや生姜などを入れることもあり、体を内側から温めるのが目的です。
作り方はまず、具材を食べやすい大きさに切り、鍋に鶏がらスープ、にんにく、生姜、塩、薄口醤油、みりん、酒、水を入れて火にかけます。具材を入れて煮こめば完成です。
少量の醤油を入れて味を引き締めるのもよい
塩ちゃんこにはよく鶏がらスープの素が使われますが、同時ににんにくや生姜、醤油を入れるレシピも多くあります。塩ちゃんこなのに醤油を入れるの?と思われるかもしれませんが、少量の醤油は入れると味が引き締まるため、入れるレシピも多めです。
作り方は、まずスープの材料を火にかけ、材料も入れて煮込みます。鶏つくねの材料は混ぜ合わせて、丸く形を整えておきましょう。スープに鶏つくねを浮かべ、切った野菜などの具材をすべて入れて煮込めば完成です。
醤油の出汁を使ったちゃんこ鍋レシピ3選
塩ちゃんこと人気を二分する醤油ちゃんこは、塩ベースのちゃんこより味がやや濃いめです。以下に、醤油の出汁を使ったちゃんこ鍋をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
和風だしで醤油ちゃんこ
和風だしを利用した醤油ちゃんこでは、鶏がらスープの素や醤油がよく使われ、みりんや酒も加わり、まさに日本のちゃんこ鍋といえる仕上がりです。
作り方は、まず鶏ひき肉と豆腐などを使って鶏団子を作ります。次に、和風だしや醤油を鍋で沸かしたら、出汁を取ります。具材を食べやすい大きさに切ったら、煮えにくい材料から先に煮始めましょう。煮えた順にスープを取り分ければ完成です。
ちょっと本格的な醤油ちゃんこ
出汁が少し本格的になると、鶏がらスープの素を使わず、水やだし昆布、薄口醬油と酒だけで出汁を取ります。鶏団子を作れば、シンプルな出汁でもしっかりと味がつくのでおすすめです。
作り方は、まず野菜などの具材の下ごしらえをすませてから、水と昆布を入れて火にかけます。さらに薄口醬油と水を加えて、味を調えましょう。スープが沸騰したら、鶏団子をスプーンですくい入れ、煮えにくい順で具材を入れていきます。白菜とニラは最後に煮て完成です。
鶏ガラスープを使う醤油ちゃんこ
鶏がらスープを使った醤油ちゃんこでは、出汁取りに酒や醤油、みりん、砂糖などを入れます。出汁に砂糖を入れるとうま味が増すので、ぜひ入れてみてください。作り方は、まず白菜やキャベツをざく切りにし、その他の野菜も食べやすい大きさに切ります。鍋に出汁の材料をすべて入れて火にかけ、鶏肉団子も浮かべましょう。最後に豚肉なども入れて煮込めば、完成です。
ほかにもある!味噌ちゃんこのおすすめレシピ
味噌ちゃんこ鍋のレシピも数多くありますが、ほんだしと味噌は定番の組み合わせです。少し醤油を入れることもありますが、あくまで味噌が出汁の主役のちゃんこ鍋です。
作り方は、まず具材を食べやすい大きさに切ります。鍋にほんだしなどの出汁の食材を入れて火にかけ、沸騰したら豚肉などの材料を入れ、豆腐などの具材も加えて煮ましょう。全体に火が通ったタイミングで、味噌を溶き入れて醤油で味を調えれば完成です。
まとめ
ちゃんこ鍋の出汁に使えないNG食材やちゃんこの歴史、塩や醤油、みそなどの出汁を使ったおすすめレシピなどをご紹介してみました。ちゃんこ鍋は力士が作る鍋を指しますが、力士だからこそ使えないNG食材があります。力士の縁起担ぎでもありますが、出汁には鶏肉以外の肉が使えない点には注意してみてください。
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