ちゃんこ鍋とは?ちゃんこ鍋の歴史や由来についてご紹介

「ちゃんこ鍋」は力士の身体作りに欠かせない料理です。しかし、いつから相撲部屋でちゃんこ鍋が食べられるようになったのか、そもそもなぜちゃんこ鍋なのか、具体的な歴史や由来について知らない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、ちゃんこ鍋の由来と歴史、鍋料理のメリットについてご紹介します。ちゃんこ鍋の歴史について気になる方はぜひ参考にしてみてください。

ちゃんこ鍋とは?

まずは、ちゃんこ鍋の「ちゃんこ」の意味についてと、ちゃんこ鍋の由来についてご紹介します。

ちゃんこ鍋の”ちゃんこ”とは?

「ちゃんこ」と聞くと「ちゃんこ鍋」を想像する方も多いかもしれません。しかし本来は、相撲部屋の力士さんが作るすべての料理を「ちゃんこ」と言います。つまり、「カレーライス」や「すき焼き」などの料理でも、相撲部屋にいる力士さんが作った料理は「ちゃんこ」となるわけです。その中でも力士さんが作る鍋のことを「ちゃんこ鍋」というのです。

ちゃんこ鍋の由来

ちゃんこの由来に関しては、諸説ありますが中でも有力だと考えられているものをご紹介します。

1つ目の説は、中国から伝わった鍋の名前が訛った結果、「ちゃんこ」となったという説です。江戸時代に職業力士が長崎巡業へ行った際に、中国から長崎に伝わった板金製の鍋「チャンクォ」が訛った結果「ちゃんこ」になったとされています。2つ目の説は、相撲部屋で親方と弟子の関係からきていると言われている説です。相撲部屋では、親方を「父親=ちゃん」と呼び、弟子を「子=こ」と呼んでおり、師匠である親方と弟子が一緒に食べる鍋だから「ちゃんこ鍋」となったと言われています。

ちゃんこ鍋の歴史

ちゃんこ鍋は明治終盤、十九代横綱、常陸山の出羽海部屋で力士の食事のメインを鍋料理にしたことが始まりです。当時、出羽海部屋には入門者が殺到しており、普通の配膳では食費や準備がかなり負担になっていたため、一度に大量に作ることができ、配膳の必要がない鍋料理をメインにすることになりました。そして、ちゃんこ鍋は栄養バランスも良い理想の食事であることから、各相撲部屋にもちゃんこ鍋が広まったのです。

また、ちゃんこ鍋は昔から具材や出汁に鶏を使うことが多いです。これは、牛や豚などの四足歩行の肉を使うことは「手をつく=負ける」といったイメージがあることから縁起を担ぐために避けられていたためです。それに対して、鶏は「二本足=手をつかない」ということで縁起がいいため、ちゃんこなべには鶏が多く使われるのです。しかし、現在では毎日食べても飽きないように昔は使われなかった豚肉や牛肉も使われることもあります。また、味付けや具材にも特に決まりはありませんが、相撲部屋ごとに昔からの伝統を引き継いだ味付けがあるようです。

ちなみに、鶏を使用した基本のちゃんこ鍋のことを「ソップ炊き」とも言います。ソップとは、オランダ語の「soep」で、つまりスープのことであり、鶏がらスープに鶏肉と野菜、油揚げなどを入れ醤油と酒などで味を整えたものです。今でも相撲部屋では場所が始まる前夜と千秋楽には豚や牛は使われず、ソップ炊きとなっています。

鍋料理のメリット

ちゃんこ鍋に限らず、鍋料理には体を温めてくれたり、手軽に食べられたりとさまざまなメリットがあります。そこで最後に、鍋料理の主なメリットについてご紹介します。

体が温まる

”冷えは万病のもと”とも言われているほど、体を温めることは非常に大切です。温かい煮汁でグツグツと煮込んだ鍋料理は冷えた体を芯から温めてくれます。また、体が温まることによって血行が良くなり、基礎代謝がアップし、冷え性の改善にもつながります。

野菜がたくさん食べられる

鍋料理は野菜をたっぷりと使うことが多いですが、火を通すため野菜のかさが減り、生で食べるよりも多く食べることができます。また、野菜から溶け出してしまった栄養分は鍋のスープを飲むことで栄養分を逃すことなく摂取することが可能です。

栄養バランスが取りやすい

鍋料理は魚介類や肉類、豆腐などの大豆製品の他にも、野菜ときのこ類などをたっぷりと使います。また、鍋のシメにご飯や麺類などを食べることによって、1つの料理でさまざまな栄養素を取ることができるのです。

まとめ

今回はちゃんこ鍋の由来と歴史、鍋料理のメリットについてご紹介しました。

ちゃんこ鍋は明治時代から食べられており、そして今でも食べられている理由としては、一度に大量に作ることができ、栄養バランスが良いことが挙げられます。また、具材や出汁に牛や豚ではなく、鶏が使われているのは相撲という厳しい勝負の世界で生きる力士さんたちだからこそ、験担ぎも大切にしているのでしょう。

両国でちゃんこ鍋のお店をお探しの方は「ちゃんこ友路」にぜひお越しください。

当店のちゃんこは新鮮なお肉・魚介類・野菜を含めて18種類の具をふんだんに使ったボリューム満点の逸品です。味付けは特製ゴマみそスープで炊く「ゴマみそ味」、秘伝のポン酢で食べる「ポン酢味」の2種類をご用意致しております。

店内は個室もあり、貸切宴会などにもご利用できますので、宴会・飲み会などのご予約の際はお気軽に「ちゃんこ友路」お問い合わせくださいませ。

 

追記

ちゃんこ鍋の歴史内

十九代横綱 常盤山とありましたが常陸山の間違いでした

訂正してお詫びいたします。

教えてくださり ありがとうございました。